ふたおもて
双面ディレイ
チケット
双面(ふたおもて)ディレイ
Ghosts as Afterimages
双面(ふたおもて)とは?
「双面」というのは二人の人間がうりふたつ姿で出現し、どちらが本物かわからなくなったり、あるいは一人の人間に二つの魂魄が入り込んで多重人格になる演出をいいます。古くは能楽の『二人静』などにも見られるアイデアで、近世期には歌舞伎の趣向として多様されました。
「双面ディレイ」について
歌舞伎作品『法界坊』の大詰は隅田川を背景にした舞踊劇で通称を「双面」といいます。歌舞伎に多くある双面演目のうちでも、現行、もっとも上演頻度が高く、芝居から切り離された舞踊としても人気があります。
この作品では乞食坊主「法界坊」と高貴な「野分姫」の霊魂が合体した幽霊となり、あるときは男、あるときは女として現世を生きるお組・松若丸のカップルに執着します。現行のかたちでの初演は寛政十(1789)年、常磐津作品です。
今回の「双面ディレイ」はこの「双面」を現代のダンス・パフォーマンスとして再構築をこころみるものです。
ダンサーにはハラサオリほか二人の女性ダンサーを招聘。
音楽は常磐津和英太夫ほかによる伝統的演奏と、ジャズプレイヤー・作曲家として活動する大谷能生の「現在の音楽」をミックスします。
さらに、落語家の金原亭小駒たちによる茶番「象のサーカス」を間狂言として設定し、観客を作品世界へいざないます。
江戸時代の隅田川をモチーフにした古風な物語と、現代のパフォーマンスがズレながら重なり合うあらたな世界にご期待ください。
主催: 一般社団法人ふらすこ、「隅田川 森羅万象 墨に夢」 実行委員会
共催: 墨田区
協賛: 東武鉄道株式会社
助成: 公益財団法人セゾン文化財団
※「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会事務局は(公財)墨田区文化振興財団が担っています。
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